ACSメールマガジン V.020 2007年5月13日(日)発行
● マガジン20号は、認知症高齢者グループホーム"やまぼうし”の俳句クラブが発行された俳句集『やまぼうし句集』を紹介しましょう。
グループホーム“やまぼうし”は、二子玉川駅から高島屋ショッピングセンターを通り過ぎて数分の住宅団地の一角にあります。都市再生機構が団地再開発の際にグループホームのための住戸を建設しました。これを社会福祉法人大三島育徳会(理事長川道襄司さん)が借り受け、2004年10月、グループホーム“やまぼうし”として開設されました。9名の利用者が、ホーム長(水口宏子さん)はじめ13名の職員の介護を受けながら共同生活を営んでいます。
俳句クラブは、個人の生活を楽しむアクティビティの一つとして、ボランティア(徳光悦子さん)の協力を得て始まりました。
「俳句クラブを始めて、はや、二年余の月日が経ちました。皆さん毎月楽しみに、昔のことを思い出しては十七文字の言葉にまとめてくださいます。いつも素直な句ができて、私も、いろいろ教えられております」。このようにして『やまぼうし句集』は、生まれたのです。最初の3句は、それぞれの方の選ばれたもの。後の9句は、筆者が選びました。
散る桜 浮かべてゆるき 流れかな 玲
きんかんの 味なつかしや 夫恋し キヨ
大牟田の ハモニカ長屋 夏の月 美和子
祖母やさし おにぎり作り きのことり 玲
春彼岸 亡夫と語りて 胸つまる キヨ
ボタ山を やさしく照らす 冬の月 美和子
夏座敷 娘の愚痴を 聞いており 玲
裏木戸を 開くればさくろ よく熟れて キヨ
芽柳や 舟にゆられて 嫁に行く 美和子
晴れ着着て みんなとならぶ 初詣で 玲
おそるおそる 登りてうれし 初詣で キヨ
初釜や 訪問着の衿 あたらしく 美和子
●グループホーム“やまぼうし”の第三者評価を2年間担当し、私たちも、ホーム開設以来の成長とともに歩んできました。ご家族と地域の方々との暖かい心のこもったつながり、ホーム長の素晴らしい指導力、職員一人一人の介護力、そして法人の強力な支援があいまって、利用者の安らかな生活が成り立っています。重度化が避けられないなかでみなさんの努力が続けられ、これからも続けられることでしょう。