ACSメールマガジン V.019 2007年4月1日(日)発行
● 例年より早いから桜だよりがテレビで報じられています。上野公園の見ごろは今とか、大変な賑わいようです。
平成18年度、福祉現場が直面した高齢者介護及び障害者自立支援の法制度の大きな改革の第1年度が終わりました。その結果、利用者、事業者ともに困難な問題、いわく負担の増加、いわく収支の悪化が進んだといわれています。平成19年度では、こうした問題の解決に向けた取組が期待されます。
● 今回は、東京都福祉サービス第三者評価をめぐる新たな動きを報告しましょう。
東京都保健福祉局は、昨年2月、都の福祉保健施策に対する基本姿勢を明らかにするため、「福祉・健康都市 東京ビジョン」を策定しました。医療制度改革や自立支援法の施行など、福祉・保健・医療を取り巻く状況はめまぐるしく変わっていることから、ビジョンの基本方針を継承しながら、その考え方を進化させつつ、事業について19年度に実施する26の重点プロジェクトへ更新し、「東京の福祉保健の新展開 2007」を策定しました。
26の重点プロジェクトのうち、横断的取組として掲げられたプロジェクトの一つが、サービスの「信頼確保」と「質の向上」へ取り組むとして、「民間社会福祉施設に対する「第三者評価の受審」と「ディスクロージャー(経営情報公開)」の義務化です。都独自の第三者評価を平成21年度までに必ず受審し、結果を公表(19〜20年度は「利用者調査」を実施)することを義務付けるとともに、評価結果を活用した指導検査の重点化等に取り組むとしています。
東京都福祉サービス評価推進機構は、3/22(木)に開催した「評価機関連絡会」において、平成19年度の評価手法のいくつかの重要な改正を発表しました。
1.利用者調査の改正のポイント
「利用者本人」に、より焦点をあてる調査を目指すとして、
@ 利用者一人ひとりに合った「調査方式の選択」ができるようにする・・・サービスの種別(訪問・通所系か、入所系か)、及び利用者一人ひとりの状況に応じて、「アンケート方式」、「聞き取り方式」を選択します。
A 質問文を利用者が日頃使っている言葉に言い換えられるようにする・・・共通評価項目の内容の主旨に則って、質問文を事業者と調整して工夫します。
B 利用者の意向を直接把握することが困難な場合、新しく「場面観察方式」を採用する・・・有効回答数が3未満となる場合、予め定められた「調査の視点」に基づいて利用者と職員の関わり〔日常生活で利用者の発するサイン(呼びかけ、声なき呼びかけ、まなざし等)とそれに対する事業者の関わり〕の場面を、複数の評価者が観察し合議のうえ、「調査時に観察した場面」及び「調査時に観察した場面から評価者が感じたこと」を報告書にまとます。合わせて事業者のコメントを報告書に記載します。
2.事業評価の改正のポイント
評価に伴う事務を軽減することともに評価における事業者と評価機関の役割を明確にすることをめざして、
@ 共通評価項目の変更
a) カテゴリー8 「カテゴリー1〜7の活動成果」
4 事業所の財政等において向上している・・・財政状態や収支バランスの改善に向けた計画的
かつ主体的な取り組みによる成果を評価します。
5 前年度と比べ、利用者満足や利用者意向の把握等の面で向上している・・・これまでの
“苦情対応の面”から“利用者満足の面”に視点を移して評価します。
b) カテゴリー2 経営における社会的責任 サブカテゴリー1 社会人・福祉サービス事業者として
守るべきことを明確にし、その達成に取り組んでいる「実習生」に関する評価項目が削除されました。
A 自己評価の変更
a) 事業プロフィルの改正
「事実」と「経営層の考え方」の2部構成とし、「事実」に関するプロフィルは、既存の資料等(例えば、
介護保険法のサービスでは、介護サービス情報の基本情報)で代替することができるようになります。
b) 組織マネジメント分析シート及びサービス分析シートの改正
・様式がA4縦型となり、ページ数が少なくなりました。
・「A+の取り組み」欄が削除された・・・評価機関が調査を通じて「A+の取り組み」を見出すこととし、
事業者側が記入する欄を無くしました。
・標準項目の記述欄が変更された・・・標準項目が定義に則り確認できるように、「私たちの実践例」と
「その実践の記録等」を記入することになりました。
● 都の新たな施策により、第三者評価を担当する評価機関の責務はこれまで以上に重くなりました。ACSは、都の施策並びに第三者評価手法の改正の主旨をよく認識して、応えていく所存です。ご理解とご協力をこころよりお願い申しあげます。