メールマガジン バックナンバー

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ACSメールマガジン V.002 2004年4月1日(木)発行

公表データから読み取る

 東京都福祉サービス評価推進機構は、評価機関が実施した評価結果を報告の都度公表しています。そこで、前号に引き続き、平成14、15年に評価をうけ2004年3月26日までに評価結果が公表された指定介護福祉施設(特別養護老人ホーム)各29、67事業所のデータを分析してみましょう。公表されている事業評価共通評価項目のうち、「6.サービス提供のプロセス」に関する13項目(「5.サービスの実施」の確認項目6項目を含む)を対象としています。
 まず、平成15年度の67事業所について、評点平均の「上位4施設」(注:これら4事業所は平成14年度にも評価を受審しています)と「その他」とを分けて項目別にみた平均評点は次表のとおりです。

 

1.情報提供

2.入所時対応

3.水準確保

4.個別対応

6.安全管理

7.要望対応

8.地域交流

小計T

5-1.食事

5-2.生活介助

5-3.機能訓練

5-4.施設生活

5-5.プライバシー

5-6.家族交流

小計U

合計

平均

上位4施設

4.3

4.5

4.0

4.3

4.0

4.5

4.0

29.5

4.3

4

4

4.3

3.5

4.3

24.3

53.8

4.1

その他

3.2

3.3

3.1

3.4

3.3

3.1

3.3

22.6

3.6

3.3

3.2

3.4

3

3.3

19.7

42.3

3.3

 「入所時対応」と「要望対応」のカテゴリーで、大きな差があることが目に付きます。
  また、「上位4施設」は、「情報提供」、「個別対応」、「家族交流」などのカテゴリーで、強みを発揮していると言えるでしょう。
 一方、「サービスの実施」、すなわち5の各カテゴリーでは、「家族交流」を除き、両者の差は小さくなっています。例えば、「プライバシー」、「食事」のカテゴリーです。なかでも、「プライバシー」では、「上位4施設」といえども、評点はさほど高くなく、「その他」との差も小さいことに注目したい。あわせて、以下の2グラフで、比較してみてください。

 次に、「上位4施設」について、2002年度と比較して見ましょう(ご承知のとおり、2002年度は試行と位置づけられており、比較に当たっては一定の留保が必要と考えられます)。
 まず、2002年度に評価を受審した事業所は31(内公表されたのは29)事業所です。2003年度も受審し評価結果がこれまでに公表された6施設のなかで、両年度とも上位4以内となった4事業所(評価機関が同じは2、変わったが2でした)について、分析してみましょう。

評価項目

1.情報提供

2.入所時対応

3.水準確保

4.個別対応

6.安全管理

7.要望対応

8.地域交流

小計T

5-1.食事

5-2.生活介助

5-3.機能訓練

5-4.施設生活

5-5.プライバシー

5-6.家族交流

小計U

合計

平均

2003年

4.3

4.5

4.0

4.3

4.0

4.5

4.0

29.5

4.3

4

4

4.3

3.5

4.3

24.3

53.8

4.1

2002年

3.5

3.8

3.5

3.8

2.8

3.3

3.8

24.3

3.5

3.8

3.5

3.8

3.3

4.3

22.0

46.3

3.6

 この表にみられるように、総じて評点はあがっています。すなわち、各事業所が“サービス提供のプロセス”の質の向上に取り組んだことが読み取れます。なかでも、2002年度で2.8と低かった「安全管理」は4.0(+1.2)となっていること、また、「要望対応」(+1.2)、「入所時対応」(+0.8)、「情報提供」(+0.8)、「食事」(+0.8)、「個別対応」(+0.5)、「施設生活」(+0.5)の各カテゴリーでも、非常に向上して高い評点が付けられていること、これらのカテゴリーで強さが増したことが知られます。
 ところが、先にも述べたように、「上位4施設」でも、「プライバシー」では、3.5(+0.2)と、あまり向上していないばかりか、カテゴリーのなかで、唯一つ3点台の半ばにとどまっています。ちなみに評点分布は、評点4が11(16%)、3が48(72%)、2が8(12%)事業所でした。共通して、改善・向上を目指すべきテーマであると言えるのではないでしょうか。

 



 東京都福祉サービス評価推進機構が3/17に開催した第三者評価セミナー2004「第三者評価を同生かすか!−利用者本位の福祉サービスの実現に向けて」において明らかにされたところによれば、“評価手法改善計画表”に基いて、平成16、17年度おいて、「評点の判断基準を明確にする」など10の改善項目をあげて検討・実施していくということです。そうした検討や議論を深めるためにも評価結果に関する事実の基づくデータ分析は欠かせないといえましょう。

【付記】本稿は、前号と同様、ランキングにつながる総合評価を意図したものではありません。

以 上

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