社会福祉法人 大三島育徳会 

特別養護老人ホーム 博水の郷 様

評価結果

第1部 評価結果講評

特に良いと思う点
タイトル
 ユニットケアの実践展開
内容
 理念として、1) 個人の尊厳を尊重し、質の高いサービスの提供、2) 利用者のニーズを尊重し、プライバシーの重視、3) ユニットケアの導入による快適な空間づくり、4) 地域交流の充実と医療機関との密接な連携、5) 地域福祉の拠点としての信頼のもてる施設づくり、の5項目を掲げ、事業計画書(平成16年度)のなかで、中長期事業計画(ビジョン)を明らかにしています。特に、本年度から2年計画で、従来型の特養から一部小規模生活単位型へ改修を実施し、ユニットケアの介護体制を守ろうとしています。
タイトル
 個別ケアの深化、そして進化
内容
 個別ケアを展開するなかで、マンツーマン入浴が始まり、利用者にたいへん喜ばれています。オムツ外しへの取組みから全国レベルでの大きな成果が生まれています(全国老人福祉施設協議会主催「介護力向上講習会」参加の111施設中、ベスト5)。そして、ボランティアの提案から利用者の“聞き書き”が始まり、利用者が語った言葉が“自分史”の本となり、10冊の本が生まれました。事業所ならではの取組みとしてマスコミにも注目され広く知られました。個人の尊厳を実践するには、最もふさわしいケアと評価されます。
タイトル
 事業基盤の強化戦略
内容
 本年中に地域の福祉マーケットニーズに対応したグループホームを開設し、当事業所のサテライトとして位置づけ、介護サービスのノウハウを相互にフィードバックして相乗効果を追及しようとしています。また、世田谷区内の“区へ提言する会”の提言を取り入れ、中規模・多機能・地域密着型のショートステイを計画しプロポーズの準備を進めています。これらの取組みは、一定のスケールを確保することにより、財政基盤を強固なものとするとともに、サービス提供を担う人的資源を確保・育成したいという方針に基づいています。 
特に改善する必要があると思う点
タイトル
 組織能力の計画的向上
内容
 2003年度、内部及び外部の研修に参加した職員は延177名に及び、専門性のレベルアップ、外部へのアピールに効果があったと十分見なされます。しかし、一般職員層からは、異なる職種間の連携、職員のモラール向上などに対し改善を必要とする意見も見られます。職員一人一人の能力向上にとどまらず、“組織能力”を向上させる計画的取組みが求められていると考えられます。
タイトル
 将来の利用者を含む入所予定者への説明の改善
内容
 すべての説明ニーズに十分に応えるためには事業所が提供する情報は多様なものとならざるをえません。目下準備中のホームページをはじめ、既存のビデオ、案内パンレット、年3〜4回発行される「郷だより」、「郷のしおり」(入居のご案内)などが製作され、提供されています。利用者が以前の生活との継続性を維持しつつ新しい環境での生活になじんでいけるよう、そして入居後に苦情が発生しないように、適切で十分な説明が求めらます。
タイトル
 改善効果や成果を共有する仕組みの開発
内容
 前年度と比べて向上しているかを判定するために、1)事業所の方向性の明確化、関係者への周知、地域・社会への責任、2)職員と組織の能力、3)サービス提供のプロセスや情報共有・活用、4)利用者満足や苦情対応など、少なくとも第三者評価項目として取り上げられていることについて、適切なデータを収集・測定し、分析する仕組みを構築し実行することが求められます。そして分析の結果を職員が共有し、必要な改善処置の立案に参画し、その成果として問題解決が促進されることが望まれます。


第2部 事業評価

 T 経営マネジメント項目

  「No.6サービス提供のプロセス」は、“U サービス提供のプロセス項目”及び“V サービスの実施項目”を参照してください。

No.

共通評価項目
スコア
理由/コメント

リーダーシップと意思決定
★★★★★
@ 理念として、1) 個人の尊厳を尊重し、質の高いサービスの提供、2) 利用者のニーズを尊重し、プライバシーの重視、3) ユニットケアの導入による快適な空間づくり、4) 地域交流の充実と医療機関との密接な連携、5) 地域福祉の拠点としての信頼のもてる施設づくり、の5項目を掲げ、明確にされています。そして、トップの強いリーダーシップのもと、施設をあげて行動しています。
A 事業計画書(平成16年度)のなかで、中長期事業計画(ビジョン)を明らかにし、特に、2年計画で、従来型特別養護老人ホームから一部小規模生活単位型特別養護老人ホームへ改修を実施し、ユニットケアの介護体制を守ろうとしています。
B 事業所トップとして、施設長は全職員と年2回個人面接を行っています。理念・ビジョン、事業計画を周知し理解を促すとともに、本年度からは一人一人の個人目標の設定について話し合っています。しかしながら、こうした経営層の努力に対し、一部一般職員からは不満足な反応もあり、双方向性を高める、職員の参画度をより確実なものとする改善が望まれる。

経営における社会的責任
★★★★★
@ 全職員が、法令・規範・倫理など遵守すべき事項を6項目にまとめ、印刷した職員証を常に携帯しています。コンプライアンスの視点から見て、“諸規定、諸様式の整備状況”、“各種マニュアルの整備状況”、“会議・委員会の記録状況”は、それぞれ適切に整備・保管されています。
A 理事会メンバーや経営層は、行政はじめ関係諸団体へ出向して事業環境にかかわる情報の収集に力を注いでいます。そして、収集された情報は事業所内へ複数のチャンネルを通じてフィードバックされています。
B 地域福祉への積極的な貢献を事業計画書の事業方針のなかに掲げ、例えば、本年2月には、地域住民を対象とした成年後見制度をテーマとする説明会を開催しています。講師には世田谷区社会福祉協議会職員を招き、23名の住民が参加されました。

利用者意向や地域・事業環境などの把握
★★★★
@ 利用者、その家族の意向については、1)事業所内の“意見箱”、“苦情箱”、及び記入用紙の備え付け、2)利用者懇談会や家族会の定期的開催、3)利用者アンケート調査などにより情報を収集しています。又事務係長を情報担当者に指名し、収集した情報を関係者への伝達するほか、関係委員会での検討・活用を積極的に進めています。
A 地域や事業環境にかかわる情報は、1)地域の町内会への参加、2)理事会・評議員会への地域関係者の参画、3)施設長はじめ経営層の行政はじめ関係団体との接触により効果的に収集されています。
B 情報開示規程を定めるなど、“情報収集の仕組みをもっと体系化する”ことが課題となっており、具体的な取り組み、展開が期待されます。

改善課題の設定と取り組み
★★★★
@ 経営に関わる改善課題を抽出し、改善策を検討する仕組みとして、連絡調整会議(月1回)、生活向上委員会(随時)において、事業所運営上の問題点を抽出し、解決策を検討・決定しています。
A トップを含む経営層が積極的に行動する一方、目標管理制度を導入し、個人、ユニット、施設レベルで改善活動を推進しています。また、良いと評価された他施設を見学し、先進事例を参考にして取り組んでいます。
B 目標の達成状況を判定する方法を含め客観的にデータを取るなど、改善課題の進捗状況の把握に工夫が望まれます。

職員と組織の能力向上
★★★★
@ 施設長が全職員と個人面接(年2回、一人当たり30分から60分)を行ない、また、本年度から導入された新しい人事考課制度では本人と管理職との間にコミュニケーションとフィードバックが設定されているなど、風通しのよい環境が作られています。
A 職員から多数の提案があり、それらに基づいて、例えば生活環境が改善し(すだれの取り付け、べらんだ・屋上庭園の改修、居室内手すりの設置、トイレの改修など)、また深夜勤の導入により夜間の安全性が向上しています。
B 職員の意識ややる気の向上について、一般職員層と経営層では評価に大きなギャップが見られました。提言された多様な“改善する必要があると思う点”に着目した取組みが望まれます。

情報の共有化と活用
★★★
@ 事務係長が責任者となって必要な情報(利用者の意向・満足状況、地域情報、事業所の活動状況、アクシデント・インシデント情報など)が集められ、月1回の連絡調整会議において、緊急性の高いものについては毎日の「申し送り」や「フロアーミーティング」において、全職員に伝達されています。
A 情報の開示は行なわれているものの、共有・活用のレベルで改善を要すると認識されています。職員が情報共有の必要性をどのように評価しているか(どうように活用したいと考えているか)を踏まえた、情報共有システム構築が望まれます。

1から7に関する活動成果
★★★★
@ 事業開始後2年を経過し、この間に大きな進歩が見られました。例えば、ほとんどの業務に関するマニュアルが整備されました。また、各種の委員会活動が始まり、それぞれ成果を生んでいます。
A 1)職員の能力面では個々人のスキルや感性が向上したこと、2)サービス提供のプロセスではリスクマネジメント委員会(毎週1回開催)の発足後、職員の意識改革が進み、事故が確実に減少したこと、また、3)財務面では日用品購入方法を改善しコスト削減がはかれたこと、などに活動成果が見られます。
B 職員が成果を認識し共有するための“成果を客観的に測定する仕組み”に改善が望まれます。


 U サービス提供のプロセス項目

  「No.5サービスの実施」は、“V サービスの実施項目”を参照してください。

No.

共通評価項目
スコア
理由/コメント

サービス情報の提供・案内
★★★★★
@ 広報活動として、“特養ホームってなあに?”と題するビデオを製作し、地域住民に配付したり、また、世田谷社会福祉協議会主催の講座などにおいても同ビデオやパンフレットを配布し、福祉を身近のものに感じられるように努めています。
A 施設へ訪問される利用希望者や見学者には、いつでも施設説明とともに利用相談を行っています。利用相談においては、受入が困難と予想される場合にも、そのことを説明したうえで、主治医とも連絡を取り合って納得をえられるようにフォローしています。
B 広報資料としては、“郷だより”(季刊)を2000部、発行しています。職員からのメッセージ、委員会たより、福祉に関する解説記事、行事報告、コラム、施設からのお知らせなど、カラー写真やイラストを交えた、読みやすい広報誌となっています。

入所時の対応
★★★★
@ 定期的に入所判定委員会を開催し、判定基準としては緊急性を重視しています。入所前に重要事項説明書や“郷のしおり”(入居のご案内)を手渡し、よく読んでいただくようにしています。
A 生活の継続性を維持するため、入居前の面接において利用者及びその家族から聞き取りを行なうほか、他の施設を利用していた場合にはその施設の担当者からも聴取し、自然な形で入居、利用できるように配慮されています。
B 入所時の説明に関連して入所後に苦情が出たことを反省して、「郷のしおり」の内容を充実させるなど、入所時の説明方法の見直し改善が考えられています。

標準的サービス水準の確保
★★★★
@ 日常の健康管理から職員の接遇、危機管理対応までの業務マニュアルを、リーダー会議、連絡調整会議で確認し、発行されています。また、本年4月に職員、その他関係者の意見を聞き、実施状況を評価し、見直しされています。
A また、これらのマニュアルは各フロアーの手に取って見やすいところに備え付けられ、活用が定着しています。新入職員の教育、訓練にも利用されています。
B これからの課題としては、これらをまとめ、体系的なマニュアルとして職員に配布する計画があり、その実現により、一層質の高いサービス水準の確保につながることが期待されます。

個別対応の重視
★★★★★
@ 包括的自立支援プログラムによりながら、個人ごとのニード調査を年2回行い、その結果を「日常生活行為評価表・面接記録」にまとめ、ケアプランの見直しに反映させ、ユニットケアのなかで個別ケアが展開されています。その実行プロセスは、入居者及びその家族によってもモニタリングされ、次期のケアプラン見直しに繋げられています。
A 個別ケアの具体的実践として実施されているのは、1)マンツーマン方式による入浴、2)排泄チェック表により把握した排泄パターンに基づく個別排泄介助、3)生活リハビリ、4)日帰りあるいは温泉旅行など。特に、マンツーマン入浴(一般浴)は、昨年7月から入浴員会の検討を経て実施され、利用者にたいへん喜ばれ、感謝されています。
B ケアワーカーと看護師がともにカーデックス方式の記録表に記録し、利用者の日々の状況が一目でわかるようにしています。こうした情報共有システムは、申し送り、フロアーミーティングと相俟って、個別ケアの継続性にとって不可欠なコミュニケーション手段として活用されています。

プライバシーの保護等個人の尊厳の尊重(身体拘束廃止への取り組みを含む)
★★★★
@ 利用者のプライバシーの保護に関連して、例えば、郵便物の取扱いに注意が払われています。個人の尊厳にかかわる入浴や排泄時の介助に関しては、マニュアルを活用し守っています。さらに、職員の遵守状況を、施設長ら経営層が見守り、指導しています。
A 身体拘束は、医師の指示、家族の要望がある場合にのみ、利用者に苦痛が生じないかどうかを慎重に検討し、ケアプランを見直したうえで行なっています。そして、経過をモニタリングし、記録されています。
B 拘束を“家族の強い希望”により実施している現状に対し、“家族の理解を得てはずす方向で”抑制対策を進めることになっていますが、その早期実現を期待したいと思います。

安全管理
★★★★
@ 衛生、リスクマネジメント、防災管理の3委員会で、食中毒・感染症対策、ヒヤリ・ハットを含む事故の予防・再発防止対策、火災・地震等の災害対策を検討し、実施主体として活動しています。また、必要な対応マニュアルが作成し、発行されています。
A 具体的な成果として、1)食品の温度管理・賞味期限の履行、2)深夜勤時の事故の減少、3)職員の半数の「救命救急資格」の取得、4)設備・機器の定期点検の確実な実行、5)消火訓練・避難訓練の実施、6)対応マニュアルの作成・発行などがあげられます。
B 防災に関し地域団体「鎌田睦会」との連携を強化する一方、地区管轄の消防署の指導・助言を取り入れた「地域防災協定」が作成され、近く調印の予定です。

要望・苦情・トラブルへの対応
★★★★
@ 家族会が結成され、年4回、開催されています。事業所に対し協力的で、良い関係が築かれています。例えば、日帰り及び温泉旅行に同行し、援助を惜しまれなかった。
A 第三者委員(二人)からの提言や協力が事業所の社会福祉法人としての役割を明確にさせ、地域住民へのサービスが公平で充実したものとなっています。
B 苦情が寄せられた場合、施設長を責任者とする苦情解決のための会議を開催し対策を検討して対応する仕組みが作られています。2003年度は4回開かれ、いずれの問題も苦情を申し出た人が満足する解決がはかられ、かつ再発防止・改善策が採られています。また、苦情や改善状況は家族や職員に公開されています。“声なき声”を開放し汲み取れば、なお良くなると思われます。
地域との交流・連携
★★★★
@ 世田谷区のボランティアビューローとの連携、協力体制もあって、2003年度は939人のボランティアが事業所を訪問されました(2002年度比約3倍増)。クラブ活動や行事への支援をはじめ、利用者との交流にも参加されています。そうしたなかから、「聞き書き」が行われ、10名の利用者の“自分史”ができあがり、製本されました。
A 地区町内会の一員として、図書館や区民センターを利用することにより、地域のつながりを確実なものとしています。また、地区の小、中、高等学校の生徒や学生の体験学習の受入にも力をいれており、2003年度は139名に達しています。
B 施設開放にも取り組んでおり、2003年度は2回、介護教室を開催しました。本年2月の教室は、成年後見制度に関する講座で、世田谷区社会福祉協議会職員を講師として、30名の地域住民が参加されています。


 V サービスの実施項目

No.

共通評価項目
スコア
理由/コメント

1

栄養のバランスを考慮した上でおいしい食事を出している
★★★★
@ 年間15回の行事食、時にはバイキング方式がとられ、定食メニューの選択は毎月1回実施されています。また、利用者に対する嗜好調査の結果に基き、代替食メニューが開発されました。また、おやつは、料理クラブとして利用者と栄養士が一緒に作り食べることが行なわれています。 
A 残さい調査を年2回(昨年度は9、10月に実施。本年度は8月、来年2月の予定)行ない、結果を公表しています。3日間の昼食と夕食について、フロアー別に品目別残さい量を計測し、残さい率から傾向を分析し以後の改善に役立てています。例えば、残さい率の高かった「青菜類」、「ひじき」について、前者に対しては“今までより少し小さめにカットし食べやすくする”、後者に対しては“今後は色鮮やかな食材と一緒に使用することで目でも楽しめるよう工夫をしていきたい”と、努力しています。
B 利用者からメニューや味付けについて“工夫してあり、バランスがとれた内容、美味しい”との評価が出ていますが、職員から“食事がもっと楽しくなるような雰囲気”を工夫したいという意見もあります。

入浴に関しては、利用者の状態や意思を反映した支援を行なっている
★★★★★
@ ユニットケア実践の一環として、2003年7月から一般浴において、2004年2月よりチェア浴、機械浴においてマンツーマン入浴を実施しています。入浴委員会、ユニットケア推進委員会で検討し、試行を経て実施されました。職員からの反対意見が多かったなかで、ユニット委員と委員会以外の職員との温度差を解消し、連絡を密にするため「ユニットケアノート」を配付し理解を深め、実施されています。
A 実施した結果に対し、職員から “利用者とかかわる時間が増え、より楽しく安心して入浴することができている”と評価されています。一方、利用者は“一人一人介助していただき、感謝しています”と満足されています。
B 週2回から、3回へ、さらに自由浴へ、利用者の生活ペースに合った入浴ができるようにしたいという、進んだ前向きなテーマが設定されており、個別ケアの進化が期待されます。

排泄に関しては、利用者の状態に合わせた支援を行なっている
★★★★★
@ 利用者の排泄パターンを排泄表により把握し、個別排泄介助を、昼夜間とも実行しています。このため、排泄表を見直し改良されていました。
A オムツ外しに関し、排泄委員会のメンバーは外部研修に参加したり、他施設を見学して、検討しています。2003年度では各ユニットから数人ずつ対象者を選び取り組んだ結果、約半数の方で成功したとされ、2004年度はさらに対象者を増やす計画を立てています。
B こうした取組みの成果は、全国レベルで高い水準にあることが実証されています。本年5月から7月にかけて開催された全国老人福祉施設協議会主催の「介護力向上講習会」に参加した111施設のなかで、ベスト5に位置づけられています。当事業所のオムツ使用者の比率は20%、利用者全員の離床時間数と24時間オムツ使用者の同時間数の比率は16%、一方、ワースト1では、76%、51%でした。

移動、整容、その他の支援に関しては、利用者の状態に合わせた支援を行なっている
★★★★
@ ユニットケアを可能とする空間設計がされ、利用者が自ら移動できる範囲内に、パブリックスペース、セミプライベートスペースが確保されています。
A 利用者の下着、衣類は無料で洗濯を行なっています。居室には利用者の箪笥等が持ち込まれ、利用者は自分の好みに合わせた服装をされています。また、月2回、出張理美容が行なわれています(2003年度利用者延317名)。
B 終末ケアは、利用者、家族の希望、医師の意見・指示に従って行なわれています。利用者の希望に沿う形で、“そば打ち”をして食べていただいたことや、夏祭りが好きだった方には有志職員が集まり“盆踊り”を披露したことがあると施設長が語っていました。

利用者の健康を維持するための支援を行なっている
★★★
@ 内科、外科の医療機関それぞれ2ヶ所と連携がとれています。また、嘱託医が定期的に(内科月4回8時間、精神科月2回4時間、皮膚科月1回2時間)来診されており、これらの嘱託医とは夜間でもと連絡がとれ、指示を受けることができるようになっています。
A 与薬にかかわるリスクマネジメントに取り組み、ケアワーカーの投薬段階で発見された配薬ミスを分析して管理方法を改め配薬ミスのリスクを減少させています。
B 事業所内に救急車が後援者の協力により備え付けられ、緊急時には利用されています。

利用者の身体機能などの状況に応じた機能訓練等を行なっている
★★★
@ 理学療法士2名、作業療法士1名が配置され(いずれも非常勤)、訓練を行い、ケアワーカーと“連絡ノート”を共有し情報交換を行なっています。
A 利用担当者が、理学療法士や作業療法士から指導をうけ、個人別プログラムに従って機能訓練や座位訓練等を実施しています。しかし、“機能訓練士の実施時間”が少ないことが改善する必要があると考えられており、対応が望まれます。

利用者の自主性を尊重し、施設での生活が楽しく快適で、自立的な日常生活となるような取り組みを行なっている(金銭管理を含む)
★★★★
@ 書道、華道、歌、音楽、陶芸、絵画、料理、手芸、囲碁・将棋の9つのクラブが活発に活動(月1〜2回、フロアー、ユニット別に)し、利用者の97%がいずれかのクラブに参加して“する、聞く、見る”ことを楽しんでいます。担当者が決められ、年間活動計画を作成し、実行しています。
A 利用者が参加する行事は年間25回に及び、利用者や家族の意見を聞いて計画され、十分な準備のもとに実施されています。結果を点検、記録、反省し、次回に生かされています。
B 居室に、箪笥、テレビ、冷蔵庫、仏壇、人形、観葉植物を持ち込み、入居前の生活と同じような日常生活を送られています。屋上庭園、屋外の菜園で自然に触れることができます。また、事業所エントランスのテラスやロビーのホーム喫茶(週3回、ボランティアが運営)でお茶の飲みながら寛いだ時間を持つ人もいます(2003年度利用人数647人、利用割合60%)。
施設と家族との交流・連携を図っている
★★★★
@ 家族の訪問、面会は2003年度8194名に達し(日平均22.4名)、入所者1人あたりの面会回数を見ると、100回以上17名、51-100回34名、1-50回以内50名と、家族の面会が多いことが特筆されます。面会に来られた家族はホーム喫茶を利用してコミュニケーションが図られたり、また、外出・外泊により共に楽しむ機会をもたれています。一方、面会に来られない家族へは居室担当者が電話連絡をしています。
A 家族が参加する行事も多数実施されていますが(2003年度は11回)、これらの行事のほか、本年度から事業所と家族が参加する正式な「博水の郷 家族会」が発足し、隔月ごとに開催することが計画されています。
B 事業所から、年3回、「郷だより」が発行され、家族へ届けられるほか、毎月請求書とともに利用者の様子などを知らせています。また、遠方の家族へは居室担当者が定期的に手紙を出すことを検討中です。早期実現が望まれます。

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